蓄膿症の原因や症状と治し方 【鼻うがい・市販薬・漢方】

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鼻や口から嫌なニオイがする、食べ物のニオイや味が分からない、鼻声で鼻がつまって息苦しい・夜眠れない、鼻をかんでも奥に残っている感じがする、頭痛がして頭が重い、顔が痛い、ボーっとして集中できない・・・
このような症状がある人は「蓄膿症」の可能性が考えられ、症状が継続すると日常生活にも支障が出てくることもあります。
蓄膿症は男女年齢問わずかかる可能性があります。蓄膿症に悩まされる生活は誰もが避けたいと感じるはずです。
では、どうすれば蓄膿症にかからないで過ごすことができるのでしょうか?
予防をしっかり実践して、症状のある人は早めの対策や治療を行いましょう。
これから蓄膿症についてご紹介します。
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目次
蓄膿症とは?
副鼻腔に細菌が入り炎症がおきて膿がたまった状態のことをいいます。
別名、慢性副鼻腔炎とも言われます。
副鼻腔炎には急性と慢性があり、慢性で3ヶ月程症状が続くと「蓄膿症」と言われることが多いようです。
蓄膿症は年齢問わずかかり、特に子供は症状を上手に伝えられない為発見が遅れ、見つけた時には中耳炎になっていることもあります。
症状が上手に伝えられない子供や高齢者は機嫌が悪かったり、食事量が減ったりするので周囲の人が気づいてあげることも大切です。
また、風邪と見分けがつかないことも注意点です。
風邪の症状がなかなか治らないと思ったら耳鼻咽喉科も受診してみると良いかもしれません。
蓄膿症の原因

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風邪
鼻腔に細菌やウイルスが侵入し、副鼻腔に炎症が起きて膿がたまります。
風邪が長引くと副鼻腔が炎症を起こしやすい状態になっているのが要因です。
この状態が慢性化すると蓄膿症といわれます。
アレルギー
花粉症等のアレルギー症状も風邪と同様です。
炎症の原因となる花粉が副鼻腔まで侵入し、炎症を起こします。
花粉症の他にもハウスダストやノミ・ダニ、カビが原因になる事もあります。
アレルギー症状は繰り返されるので注意が必要です。
鼻中隔(びちゅうかく)が曲がる
鼻中隔とは鼻を左右に分けている部分で、この部分が曲がってしまうとスムーズに鼻呼吸ができなくなります。
鼻の通りが悪くなることから副鼻腔に炎症が起き、蓄膿症に繋がります。
鼻中隔が曲がる原因は、生まれつきのものと病気や事故で曲がるものがあります。
蓄膿症の症状
蓄膿症の症状は大きく3つに分けられます。
鼻の症状
多くの人に出ている症状が鼻水と鼻づまりです。蓄膿症の鼻水は膿が出ているので「黄色い」「ドロっとしている」のが特徴です。症状が悪化すると緑色になります。
また、鼻をかんでもかみきれない、鼻水が喉に流れてくる、鼻がむくむ、鼻声等あり、口呼吸をする為、喉を痛める人が多いようです。
痛み・違和感
副鼻腔に溜まった膿が顔を圧迫することで、さまざまな所に痛みや違和感が出てきます。全体的に顔が痛い、鼻の周りが痛い、目や歯が痛い、頭痛が挙げられます。
また、頭が重たい、集中できない、ボーっとするといった症状も特徴です。
痛みがひどい場合や違和感が継続すると、日常生活にも支障が出てくるでしょう。
臭い・味覚
「口臭」や「体臭」がひどいと思っている人が実は蓄膿症だということもあります。
会話がスムーズにできない程、嫌な臭いが発生する人もいます。
鼻づまりや鼻水と同時に臭いが気になる場合は蓄膿症かもしれません。
また、食べ物のニオイや味が分からなくなることもあり、鼻づまりや鼻汁の臭いの影響と考えられます。
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蓄膿症の予防・改善方法・治療法
予防・改善方法
・部屋の空気をきれいにする。
・マスクや加湿器を使用し、鼻や喉の粘膜を乾燥から守る。
・手洗い、うがい、鼻うがいをして細菌やウイルスの侵入を防ぐ。
・風邪、鼻炎を長引かせない。
・栄養バランスの良い食事をとる。
・十分な睡眠とストレスをためない。
このように、特別なことはしなくても生活習慣を見直すことで予防と改善ができるので、しっかり取り組みたいですね。
治療法
軽症の場合は内服薬、吸引、吸入、塗り薬が一般的です。
受診した場合、内服薬は抗生剤、消炎鎮痛剤、排膿を促す薬、漢方等が処方されます。
ドラッグストア等で購入できる市販の薬も数多くあります。
症状が重い場合は手術をすることもあります。
手術の方法は鼻の中から行い、口や顔には傷がつきません。手術も軽症であれば日帰りで、重症でも短期入院で行える施設もあります。
耳鼻科を受診し、医師と相談して治療方法を決めましょう。
鼻うがいとは?メリット・実践方法
鼻うがいとは、専用の洗浄液や生理食塩水を使って鼻の中を洗浄する事です。
メリットは鼻の中の異物(細菌・ウイルス等)・鼻水を洗い流せることです。
異物・鼻水を洗い流すことで、予防や鼻粘膜の機能回復の助けになります。
特に、蓄膿症の場合は粘膜が細菌感染を起こした状態になっているので、洗浄することが大切です。洗浄すると粘膜の炎症が一時的に治まり、症状を緩和する効果が期待できます。
実践方法
鼻うがいは市販のものを使う方法と自分で洗浄液を作って実施する方法があります。
〈自分で実施する方法〉
1.2リットルのぬるま湯に食塩を大さじ1杯程度入れ、洗浄液を作ります。
2.洗面器に洗浄液または生理食塩水を入れます。
3.前かがみになり、片方の鼻の穴を指で押さえます。
4.もう片方の穴から液を吸い込み、鼻から出します。
5.両方の穴で3~5回繰り返します。
6.洗浄後は静かに鼻をかみます。
*注意点*
水道水は痛みを感じる為使用しないことです。洗浄液を作る場合は一度沸騰させさましたぬるま湯を使用しましょう。また、洗浄しすぎると粘膜の機能が低下する為1日1回にします。強い圧力で洗浄すると中耳炎を起こす可能性があります。
蓄膿症に効果的な市販薬
鼻うがい用
・洗浄液と器具がセットになっているもの
(ハナノア、ハナクリーンS 等)
・注射器タイプのもの
(ナサリン、ナサリンジュニア 等)
・鼻の中に噴霧するもの
(ドライノーズスプレー 等)
どの市販薬も使用方法・使用上の注意をよく読み、使用しましょう。
内服薬
・「チクナイン錠」小林製薬
顆粒と錠剤の2種類があります。
膿を抑える市販薬で眠くなる成分は入っていません。
1日2回の服用で約1ヶ月分が、2160円になります。
・「ベルエムピL」クラシエ
錠剤タイプで漢方の市販薬です。
3週間分で1980円になります。
・「モリちくのう錠」大杉製薬
錠剤タイプで、漢方と同じ副作用が少ない和漢薬です。
10~20日分で2500円程度です。
蓄膿症に効果があるという市販薬の成分は漢方薬です。
市販薬で効果を得られず、受診した場合は医師に伝えてみると良いかもしれません。
蓄膿症に効果的な漢方薬

https://locari.jp/posts/17353
漢方薬のメリットは、腸内細菌に影響を与える抗生物質を長期間服用しなくてよいことや、蓄膿症とアレルギー等を併発している人にも有用的なことです。
また、即効性も期待でき体質改善の漢方との組み合わせにより相乗効果も期待できるようです。
主に蓄膿症に処方される漢方薬を紹介します。
・小青竜湯(ショウセイリュウトウ)
鼻水の漢方といえばこれ!という程メジャーな漢方です。
生薬に「麻黄(マオウ)」が含まれており、鼻水や鼻づまりには強い効果があります。
虚弱の人には副作用の恐れがあるので注意が必要です。
・葛根湯加川きゅう辛夷(カッコントウセンキュウシンイ)
「鼻づまりが治らない」等の症状のほか、お風呂に入ると鼻づまりが改善するという人はおすすめです。
・辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)
市販薬の「チクナイン」はこの漢方が使われています。
治療として第一選択肢とする漢方医も多いようです。
・荊芥連翹湯(ケイガイレンゲイトウ)
副鼻腔炎やニキビをはじめとする、「膿」を排出する作用があります。
また、扁桃腺がよく腫れるという方にも合うようです。
蓄膿症の原因や症状と治し方まとめ
蓄膿症の原因は大きく3つに分かれており、原因を見極めて改善や治療をすることが大切です。また、生活習慣を見直すことが予防につながるので是非実践してみましょう。
市販薬を使用する場合も受診して治療する場合も、自分の症状を正しく理解して薬を選ぶことが重要になります。
鼻の症状で悩まされることなく、快適な生活を送りたいですね。
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